地理歴史科
地理歴史科 教育課程研究指定校事業研究協議会の報告
去る2月2日(火)に脇町高校が本年度に取り組んだ教育課程研究指定校事業の授業実践報告をオンラインで行いました。文部科学省から二井調査官,大森調査官,中島調査官,藤野視学官,徳島県教育委員会から寒川指導主事,全国の指導主事,小・中・高の教員,大学教員など約50名の先生方に参加していただきました。
30分程度の報告後に,参加者の皆様からたくさんの質問をいただきました。時間の都合上,「地理歴史科の協力体制」,「フィールドワーク実施の手順やゲストティーチャー選定方法」,「ワークシートを活用した学習改善につなげる評価の方法」,「資料読解に難しさを感じる生徒の様子や授業者の対応」の4点に絞った返答になりました。少しでも皆様の参考になれば幸いです。
次年度は本事業の集大成の年となります。今年度の実践から見えてきた課題である「思考の変容が見て取れるワークシートの作成」,本日の講評でご指摘をいただいた「指導と評価の一体化を目指す単元構想」,「評価の構造化」を取組の目標として,一層の授業改善に努めたいと考えています。
貴重な機会をくださり,ありがとうございました。
地理歴史科 教育課程研究指定校事業研究協議会のご案内
今年度に脇町高校が実践してきた教育課程研究指定校事業の授業実践について,オンラインにてご報告をさせていただきます。当日の発表スライドをHPにて事前にアップいたしますので,ご覧ください。
日時:令和3年2月2日 14:40~16:20(脇町高校の発表時間)
教育課程研究指定校事業 地理歴史科 に関する実践報告(歴史分野③)
今年度の教育課程研究指定校事業 地理歴史科(歴史分野)で設定した単元「歴史の扉を開けよう」(全5時間)の第三~五時の授業について,本校の2年生日本史Bでの実践を報告させていただきます。
本単元【基軸となる問い】「19世紀末から徳島にはどういう変化が起こったのか。それはなぜか。」
第三時の授業【本時の問い】「史資料に触れよう」
第四時の授業【本時の問い】「情報を共有しよう」
第五時の授業【本時の問い】「「問い」への「答え」を出そう」
第三~五時の授業は夏季休業中~9月にかけて実施しました。2年生での実践にあたり,高校で地歴を習い始めてまだ間もないことも考慮して,探す史資料のテーマを5つに絞ることにしました。5つのテーマを役割分担し,「個人による史資料読解,レポート作成」(第三時)→「同じテーマを調べた者同士での共有,グループとしてのレポート作成」(第四時)→「出揃った5つのテーマのレポートを踏まえて,徳島の変化について自分でまとめる」(第五時)という手順で学習しました。
<5つのテーマ>
①17~19世紀(江戸~明治前半)の徳島の「藍」のことが分かる史資料
A 江戸時代,誰が何のために藍を作らせたのか?
B 徳島(の一部のみ?)では,なぜ藍づくりが可能なのか?
C 藍はどのように,どうやって運ばれたのか?
②19世紀末以降(明治時代後半以降)の日本や世界と,徳島の関係について分かる史資料
A 明治時代になると,藍をめぐって徳島のライバルが出現!?
B 明治時代になると,物流の仕組みが変わる?
史資料読解に際しては,本校図書室の図書に加えて,徳島県立図書館の図書もお借りすることができ,約50冊の図書を活用できました。またインターネットを活用してデジタルアーカイブや大学教授の論文なども参考にして思考を深めました。
「19世紀末から徳島にはどういう変化が起こったのか。それはなぜか。」という壮大な問いに対して,史資料を提供してくださった方々,一緒に研究を進めた級友,そして生徒自身の力が合わさることで,生徒たちはその「答え」を自分なりに理解できたようです。歴史は遠い過去のものではなく今の自分たちにつながっているものである,ということをこの単元学習から実感できたのではないでしょうか。まずは自分の身近にある歴史から,興味をもって学んでみましょう。
通常の授業の中でも教科書等に掲載されている多様な史資料の読解に生徒は熱心に取り組んでいます。3学期も「なぜ?」と疑問を持ち,史資料から考え,思考し表現する機会をたくさん持って歴史を学んでくれることを期待しています。
教育課程研究指定校事業 地理歴史科 に関する実践報告(地理分野②)
11月6日(金),文部科学省から指定を受けて本校が3年前から取り組んでいる教育課程研究指定校事業(地理歴史科)の一環で地理総合を見据えた地理B(2年生)の校内授業研究会(出前授業)を行いました。担当教員が新科目「地理総合」に即した単元構想を作成し,実践を行っています。今回は地元の世界農業遺産を教材化し,授業づくりを進めてきました。授業づくりに際しては,鳴門教育大学准教授伊藤直之先生や神戸大学附属中等教育学校の高木優先生にも多くのご指導をいただきました。今回の授業は,生徒たちが事前に地元の世界農業遺産について調べ,ゲストティーチャーを招いて実際の話を聞くといったものでした。当日は,地元でつくられたもの(鹿肉ソーセージ・干し芋)の試食などもあり,生徒は現地の生活を肌で感じながら話を聞くことができました。今後もこのような機会を積極的に設け,新必履修科目「地理総合」の各単元構想や授業づくりに臨みたいと思います。
【「地理総合」を見据えた地理Bの授業実践】
11月6日(金)3限目 24・25HR地理選択者(28名)
4限目 23HR地理選択者(17名)
単元名 「世界農業遺産にし阿波地域の持続可能な地域づくりを考えよう」
ゲストティーチャー:つるぎ町役場 大島様
徳島県西部県民局 豊永様
民宿うり坊経営者 木下様
教育課程研究指定校事業 地理歴史科 に関する実践報告(地理分野①)
9月12日(土),文部科学省・教育課程研究指定校事業(地理歴史科)の一環で地理総合を見据えた地理B(2年生)のフィールドワークを行いました。担当教員が、新科目「地理総合」に即した単元構想を作成し、実践を行っています。今回は、地元の世界農業遺産を教材化し、授業づくりを進めてきました。本来であれば、地理選択者全員によるフィールドワークを計画していましたが、コロナ禍の影響で、代表生徒のみの調査になりました。この日フィールドワークを行った生徒に、後日の授業の中でファシリテーターを担当してもらう予定です。
【フィールドワーク】
単元名 「世界農業遺産にし阿波地域の持続可能な地域づくりを考えよう」
場所:徳島県三好郡東みよし町内野地区(世界農業遺産にし阿波地域)
「民宿うり坊」とその周辺の急傾斜地