SSH 生徒の活動

SW-ingゼミ「京都大学訪問研修」

日 時:令和6年8月1日(木)~8月2日(金)
場 所:京都大学理学部6号館他
講 師:京都大学大学院 理学研究科附属 サイエンス連携探索センター 
常見 俊直 准教授
T A :京都大学理学部 窪田 悠宇一さん 松下 渚さん 宅間 修太さん   ALAWIK Abdourrahmanさん 溝畑 諒人さん
参加者:Sコース2年生 29名

 本校SSH運営指導委員でもある京都大学常見俊直准教授のご協力で京都大学での研修を実施することができ、Sコース2年生29名が参加しました。

 初日はメンバーの紹介の後、薄層クロマトグラフィー(TLC)を用いた野菜などの色素分離実験の研修を行いました。原理の説明や実験上の注意を受けた後、指定された野菜の色素分離を行いました。初めての実験方法に戸惑いながらもチャレンジし、慣れたところでグループごとに実験を計画し、結果によって追実験をするなど実験を繰り返しました。午後からは、実験結果を基に考察を行い、そこで生まれた仮説を検証するために追加実験を行いました。グループごとに次々に出てくる疑問を解決するため、技術職員の方が個別の実験道具や溶液を準備してくださるという、短時間ながらも恵まれた環境で実験を進めることができました。1日目の最後に、実験の内容をまとめて発表準備を行いました。TAのみなさんとも対話しながら、自分たちの行った実験の意味を考察し、より効果的に伝えるための工夫を時間ぎりぎりまで続けました。

 宿舎に入ってからも、京都の食事に舌鼓を打ちながらも、各自のスマホから発表資料をブラッシュアップし、研修中の疑問点をネットで検索したりまとめを工夫したりするなど、2日目の発表に向けての準備を行いました。

 2日目は、プレゼンテーションの最終仕上げを行った後、グループごとに発表を行い、TAのみなさんからの質疑に答えました。実験手法は同じでも、グループごとに切り口のまったく異なる実験テーマとなるなど、それぞれが真剣に向き合った内容でした。発表の仕方やデータに対する考察の甘さについて指摘されることもありましたが、データ中の着目点を強調する工夫や、仮説を検証する有効な追加実験を提案するグループが多く見られました。最後の相互投票によって決定した最優秀のグループには、常見先生から賞品が送られました。

 その後、京都大学理学部の有機化学合成研究室や物性物理研究室の研究室見学をさせていただきました。

 手厚い助言者のアドバイスを受けながら『計画し、実験し、その結果から考察し、発表する』一連の流れを経験し、探究することの本質を実感することができました。さらには追加実験を計画、実施することで、新たな発見に至るグループもあり、課題研究の過程での貴重な経験をする充実した京都大学訪問研修となりました。