SSH 生徒の活動

探究部にし阿波班「チームにし阿波」の活動紹介⑥

2025年9月30日 19時19分

日 時:令和7年9月23日(火)
場 所:つるぎ町「磯貝農園」
参加者:探究部2年 國安美樹、1年 藤原朋世
 第3回目の活動の午後は、美馬郡つるぎ町貞光にある「礒貝農園」を訪問し、つるぎ町雑穀生産販売組合の組合長・礒貝一幸さんからお話を伺いました。
 今回は事前の予約がなかったにもかかわらず、礒貝さんは快く私たちを受け入れてくださり、温かく迎えてくださいました。このような柔軟な対応が可能だったのは、そらの郷の職員さんと生産者の皆さんとの日頃からの信頼関係があってこそであり、地域のつながりの深さを感じる場面でもありました。
 礒貝さんのところでは、そば米の加工方法について、そば米汁と「一宇の赤じゃが」の味噌炒めをいただきながら、食文化の背景も交えながら詳しく教えていただきました。スーパーで販売されているそば米はスチーム処理されているため食感がぼそぼそしているのに対し、本来の塩茹でによる加工方法では、プチプチとした食感が楽しめることを初めて知り、大変驚きました。
 また、「一宇の赤じゃが」を餡にした団子づくりに使用されている「かまど」の見学や、赤じゃがが保管されている倉庫も案内していただきました。一宇の赤じゃがは、地域特有の品種で、色鮮やかで煮崩れしにくく、加工品としての可能性も高いことを学びました。
 生徒たちは、地域の食材がどのように育てられ、加工され、食文化として根付いているのかを体感し、ブランド認証品の価値と課題について理解を深めることができました。今後の商品開発や広報活動に向けて、現地での学びを活かしていきたいと考えています。

*探究部にし阿波班「チームにし阿波」の活動の様子は「 @NISHIAWA_ 」を是非ご覧ください!
https://www.instagram.com/nishiawa_?igsh=Y3c1cTNjcmJneHRv

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SSH 探究部 世界農業遺産 地域課題 ジーニアス農業遺産ふーどコンテスト

園芸学会 令和7年度秋季大会 高校生ポスター発表

2025年9月30日 12時24分

日 時:令和7年9月21日(日)
場 所:高知大学朝倉キャンパス
参加者:探究部3年生3名(藤原さん、小島さん、江口さん)
内 容:

 本校 探究部の3名が、「園芸学会秋季大会 高校生ポスター発表」に参加しました。発表タイトルは 「すだちの発酵シロップと抗酸化作用」 です。

 本研究では、徳島県特産のすだちを用いた発酵シロップを作製し、その抗酸化作用を評価しました。発酵条件を変えて得られた試料について、抗酸化能を測定し、従来のデータと比較・検証を行いました。特に、ポリフェノール含有量やラジカル捕捉能に注目し、発酵による機能性の変化を明らかにすることを目的としました。

当日は多くの研究者や高校生に囲まれ、活発な質疑応答が行われました。生徒たちは専門的な質問に対しても自分たちの言葉で丁寧に答え、これまでの研究成果を堂々と発表しました。

今回の発表を通じて、生徒たちは「地域資源を科学的に分析することの意義」を改めて実感するとともに、研究を社会に発信する経験を積むことができました。今後も本校では、SSH事業を通じて地域と結びついた探究活動を進めてまいります。

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探究部にし阿波班「チームにし阿波」の活動紹介⑤

2025年9月29日 14時10分

日 時:令和7年9月23日(火)
場 所:山城町「大歩危峡まんなか」
参加者:探究部2年 國安美樹、1年 藤原朋世
 第3回目の活動の午前最後は、三好市山城町にある観光施設「大歩危峡まんなか」を訪問し、代表取締役社長であり、「大歩危・祖谷いってみる会」副会長も務める大平克之さんからお話を伺いました。
 大平さんからは、祖谷地方を訪れる観光客がどのような商品や体験を求めているのか、また、どのような商品がどの客層に好まれるのかといった、観光の現場ならではのリアルな声を聞くことができました。特に、地域の特産品や体験型コンテンツが、観光客の満足度や再訪意欲に大きく影響すること、そしてそのニーズは年齢層や国籍によっても異なることなど、具体的な事例を交えて教えていただきました。
 生徒たちは、これまでの農業や食文化の学びに加え、観光という視点から地域資源の活用方法を考えるきっかけを得ることができました。今後の商品開発や広報活動において、観光客の目線を意識した発信の重要性を改めて認識する貴重な機会となりました。

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SSH 探究部 世界農業遺産 地域課題 ジーニアス農業遺産ふーどコンテスト

探究部にし阿波班「チームにし阿波」の活動紹介④

2025年9月26日 18時41分

日 時:令和7年9月23日(火)
場 所:山城町「藤の里工房」
参加者:探究部2年 國安美樹、1年 藤原朋世
 第3回目の活動の午前中は、三好市山城町にある「藤の里工房」を訪問し、ブランド認証品の一つである「サルナシ」について学びました。
 現地では、藤の里工房の組合長・岡田さんからサルナシの栽培方法や収穫時期、加工品としての活用方法など、詳しくお話を伺いました。サルナシはキウイに似た風味を持つ果実で、祖谷の「かずら橋」に使われているシラクチカズラの実でもあります。山間部に自生することから「山の宝石」とも呼ばれ、栄養価も高く注目されています。しかし、県の勧めで栽培に取り組む人はいるものの、加工や販売の支援が十分ではなく、商品化されないまま行き場を失うサルナシが多いのが現状です。岡田さんは、地域資源としてのサルナシの可能性と課題について、実体験を交えて語ってくださいました。
 その後、生徒たちはサルナシ畑を見学し、実際に収穫体験も行いました。傾斜地の畑での作業は慣れないながらも、地域の農業の現場に触れる貴重な機会となりました。
 この活動を通して、生徒たちはサルナシの魅力だけでなく、地域農業が抱える課題にも目を向けることができました。今後の商品開発や広報活動に向けて、現地での学びを活かしていきたいと考えています。

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SSH 探究部 世界農業遺産 地域課題 ジーニアス農業遺産ふーどコンテスト

美馬市講演会を実施(Sw-ing 1年生)

2025年9月22日 08時13分

9月19日(金)1年生の総合的な探究の時間(Swing)に美馬市企画総務部長の吉田正孝さんをお招きし、美馬市の現状と課題解決に向けた取組事例についてご講演いただきました。

政策の立案を行うときにロジックモデルを考え、ファクトとエビデンスを確認すること、人口推移グラフの見方、美馬市の産業の現状、経済循環の仕組み、「デジタル地域通貨ミマカ」など実際に現在行われている美馬市の政策の事例など多岐にわたっている地域課題を考えていく上で、必要な視点を学ぶことができました。

また、人口減少が進むこの地域において、高齢者の健康寿命を伸ばし、人生100年時代をどのように生きるかを考えたジェロントロジーの考えも重要になってくるため、そのための普及プロジェクトも行っているそうです。

1年生のSwingでは美馬市の課題を分析し、解決方法の提案をします。1学期は批判的思考力など科学的思考力を身につけるためのプログラムを行ってきました。2学期からは美馬市の課題を自分たちで考え、RESASや地理の授業で学んだGISを活用して分析します。今回の講演会で得たヒントをこれから半年間の探究活動で活かしてくれると期待しています。

  

探究活動

SW-ing 生徒の活動

2025年9月10日 13時10分

日時:9月9日(火)17:00~18:00
場所:ミライズ2F美馬市テレワーク促進施設[ ]&Work

 本校の総合的な探究の時間「SW-ing」で、経済や起業について探究をしている2年生のチーム(住友健一郎、國岡妃葵、西村こまち)が、ミライズにて今後の活動のメンターとなっていただく四国チエルクリエイト株式会社の翠大知氏、𠮷岡瑛祐氏と打合せを行いました。
 チームは、一人暮らしのお年寄りのコミュニケーション不足を緩和し、QOLを向上させるためにAI搭載のロボットを導入するアイディアの効果を検証することを目指しています。計画・資金調達・効果検証のそれぞれを自分たちで行うためのアドバイスをいただき、今後の大まかな日程を確認しました。

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SSH 起業 SW-ing アントプレナーシップ

第49回全国高等学校総合文化祭「かがわ総文祭2025(自然科学部門)」出場

2025年8月29日 16時28分

日 時:令和7年7月26日(土)~28日(月)
場 所:香川大学幸町キャンパス/高松中央高等学校
テーマ:ポスター部門「青石の風化と微生物~世界農業遺産地域における特異な風化の謎に迫る~」
参加者:Sコース3名(髙田拓海、森西央、岡田健伸)
日 程:
第1日目(香川大学):開会式・研究発表・ポスター発表
第2日目(香川大学):研究発表・ポスター発表・巡検研修「望遠鏡を楽しもう!(天体望遠鏡博物館)」
第3日目(高松中央高等学校):生徒交流会・次年度開催県PR・記念講演・閉会式
内 容:
 本校の男子生徒3名が香川県で開催された「第49回全国総合文化祭かがわ総文祭2025」の自然科学部門(ポスター発表)に出場しました。
 研究テーマは地学分野に関するもので全国から集まった各県代表校の中で、審査のトップバッターとして発表に臨みました。1年間にわたり研究と発表準備を重ねてきた成果を堂々と発表し、審査員の先生方からは「風化における新しい視点を提示した研究」との高い評価をいただきました。また、審査や自由発表を通じて多くの質問を受け、他校の生徒や引率教員と活発に交流することができました。全国の研究発表に触れることで、新しい知識や表現方法を学び、互いに刺激を受ける貴重な機会となりました。さらに巡検研修では天体望遠鏡博物館でさまざまな望遠鏡の見学や太陽観察、プラネタリウムの鑑賞を体験しました。研究分野の視野を広げるとともに、科学に対する興味や関心を深めることができました。
 今回の全国大会出場は、生徒にとって研究活動の集大成であり、今後の学習や進路に活かせる大きな経験となりました。

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生徒感想
■私はかがわ総合文化祭2025にポスター部門で出場しました。初めてポスター2枚での発表を経験し、内容を短時間で分かりやすく伝える工夫を重ねました。当日は審査や質疑で緊張しましたが、興味深いとの声をいただき自信につながりました。専門的な質問から新しい知識を得ることができ、今後の研究の糧となりました。また、他校の発表から刺激を受け、自分の視野も広がりました。巡検研修では太陽や黒点を観察し、プラネタリウムも鑑賞でき、とても貴重な体験になりました。

■私は総文祭の自然科学部門でポスター発表を行いました。トップバッターでの発表は緊張しましたが、次第に落ち着き楽しく発表することができました。質疑応答では中学生からの「内部と外部の風化で同じ色になることはないのか」という新鮮な視点の質問が印象に残り、自分の理解を深めるきっかけとなりました。自主研修では天体望遠鏡博物館を訪れ、多くの望遠鏡やプラネタリウムを体験し、宇宙への関心がさらに高まりました。仲間と共に長期間研究を続け、最後に全国の舞台で発表できたことは大きな達成感となりました。

■私はかがわ総文祭2025の自然科学部門に出場しました。一番目の発表で不安もありましたが、落ち着いて発表を終え、質疑応答にも答えることができました。地学を専攻していない私たちにとって専門的な質問は難しかったですが、新たな知見を得る機会となりました。また、他県の生徒の発表を聞くことで多くの刺激を受け、交流を深めることもできました。巡検研修では天体望遠鏡博物館を訪れ、望遠鏡の歴史を感じ、黒点の観察やプラネタリウムを体験しました。入賞はできませんでしたが、この経験を今後の進路や研究に活かしていきたいと思います。

全総文自然科学部門 ポスター 世界農業遺産 探究活動 SSH

京都大学理学部COCOUS-R「8月中間発表会・交流会」参加

2025年8月27日 21時02分

日 時:令和7年8月4日(月)~5日(火)
場 所:京都大学吉田キャンパス 理学研究科セミナーハウス
担 当:京都大学大学院理学研究科 附属サイエンス連携探索センター 常見 俊直准教授
参加者:探究部3名(山川璃子、大塚しずく、樽角美織)
内 容:
 女子高生向け理学探究活動推進事業 COCOUS-R(ここ あす あーる) では、全国から選ばれた18校の高校生が一堂に会し、交流を深めるとともに、日頃の探究の進捗状況を発表し合う中間発表会が開催されました。本校の生徒3名は「オーロラの種類と地磁気の変化[地学]」をテーマに研究しており、今年5月から月2回程度、京都大学の大学院生・学生からオンラインで指導・助言を受けながら取り組んでいます。
 1日目は開会式後に8分間の口頭発表とポスター発表を行いました。最初は緊張していた生徒たちも、「同年代のリケジョ」との活発な質疑や、交流を通して自信を持って研究発表に臨むことができました。また会場では、他校担当のTA(大学生・大学院生)からも質問や助言を受け、自分たちの研究をさらに深く掘り下げるよい機会となりました。
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 2日目は常見先生による「色」に関するミニ講義を受講した後、実験室で化学実習「野菜などの色の分離実験」に参加しました。各班に分かれてTLC(薄層クロマトグラフィー)を用い、野菜ごとの色素成分についてミニ探究を行い、その成果を発表しました。
 今回のCOCOUS-R中間発表会・交流会を通じて、生徒たちは全国の高校生や京都大学の学生・先生方から多くの助言や刺激を受け、研究への意欲を一層高めることができました。2

京都大学 COCOUS-R リケジョ 探究活動 SSH

探究部にし阿波班「チームにし阿波」の活動紹介③

2025年8月27日 19時01分

日 時:令和7年8月22日(金)
場 所:奥祖谷「つづき商店(奥祖谷めんめ塾体験工房)」
参加者:探究部2年 國安美樹、1年 藤原朋世・元木真生
 第2回目午後の活動として、東祖谷にある「つづき商店(奥祖谷めんめ塾体験工房)」さんの「古式そば打ち体験塾」に参加しました。この体験では、祖谷地域に古くから伝わるそば打ちの技法を学びながら、地域の食文化や暮らしの知恵に触れることができました。そば粉と水だけでつなぐ古式の打ち方は、現代のそば打ちとは異なり、力加減や手の動きに繊細な技術が求められます。講師の方の手本を見ながら、緊張しつつも楽しく挑戦することができました。
 体験後には、自分たちが打った蕎麦と地元の食材をふんだんに使った「山菜御膳」をいただきました。この御膳は、祖谷の自然の恵みを活かした郷土料理で、季節の山菜や雑穀、岩豆腐などが美しく盛り付けられており、見た目にも味にも感動がありました。素朴ながらも滋味深い料理の数々から、祖谷の暮らしと食文化の豊かさを感じることができました。
 そば打ち体験と郷土料理の食事を通して、生徒たちは地域の伝統と食の魅力を体感し、ブランド認証品の価値を改めて実感する貴重な機会となりました。

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SSH 探究部 世界農業遺産 地域課題 ジーニアス農業遺産ふーどコンテスト

九州エネルギーキャンプ

2025年8月27日 13時54分

日 時:令和7年8月18日(月)~8月20日(水)
参加者:1年生 40名
コース:伊方原子力発電所ビジターハウス⇒八丁原地熱発電所⇒ホテル(太宰府)HyTReC⇒九州大学伊都キャンパス⇒ホテル(博多)⇒北九州市エコタウンセンター/次世代エネルギーパーク

1学年生徒40名で九州エネルギーキャンプを実施しました。


各活動における生徒の感想文を掲載します。

1日目

 ◎愛媛県伊方原子力発電所ビジターハウス
 発電所は、地盤が非常に固い岩石の上に立っていて、地震にも強いように工夫されていると知りました。実際の防災への備えや安全対策がどうなっているのかも説明されていて、ただ「電気を作る場所」というだけでなく、地域の安全を守るために多くの努力があることを学べました。

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◎大分県八丁原地熱発電所
 一番印象に残っているのは半永久的に発電することが出来るということです。地熱発電所は基本的に山間部にあることから大量の水の確保が難しく、八丁原地熱発電所では冷却棟で冷却水を作っているそうです。このように様々な発電所でその土地や発電方法に合わせて多くの工夫がされていて詳しい仕組みや他の発電所について調べてみたいと思いました。
 ここは日本最大級の地熱発電所で、普段は見ることができない地熱発電所を実際に現地で学べたことはとても新鮮でした。説明を聞いて特に印象に残ったのは、ダブルフラッシュシステムという仕組みです。これは地下から取り出した熱水のエネルギーを2段階で利用する方法で、従来よりも効率よく発電できるそうです。このシステムを導入することで、出力を約20%も増加させることができたと聞き、自然エネルギーを無駄なく活用する技術の大切さも感じました。
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◎ホテル会議室での学習
 数学、国語、物理、哲学対話を行いました。数学も探究活動も知的好奇心が大切であることの話を夏補習テキスト演習を通じて学びました。国語では学ぶ意義についての論説文を読み、要約することを行いました。さらに物理では伊方ビジターハウスでいただいた3D眼鏡の原理について学びました。最後にバスの中でなぜ学ぶのかについて対話した内容を全員で共有しました。なぜ学ぶのかの視点を広げることができたことが一番印象に残っています。

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2日目

太宰府天満宮
 太宰府天満宮の鳥居をくぐってすぐの場所にある牛のオブジェを触りました。触った部分が良くなったり、治ったりするらしいので、頭を触りました。初めて見るお守りがあって、歴史が長いのだと感じました。渡った3つの橋にも意味が込められていました。
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水素エネルギー製品研究試験センター 略称: HyTReC(ハイトレック) 
 私はHyTReCという施設を見学し、水素エネルギーの未来に触れて、とても感動しました。特にすごいのは「高圧水素ガスを使った本格的な耐久試験や気密試験ができる環境」が整っていることです。大きな設備と本格的な装置を使って、実際の使用場面を想定しながら製品を検証できるなんて、とても先進的だと思いました。さらに、安全面への配慮も徹底していて、防爆仕様の装置や厳重な入退室管理があると聞き、安心して技術研究に取り組める場だと感じました。この施設は、水素という未来のエネルギーを支える大切な拠点の一つになっていると感じ、これからの持続可能な社会づくりに不可欠な存在だと思いました。
 渡邊正五センター長から水素発電の利点や問題点、HyTReCで行われている耐久実験の内容を聞き、施設内見学や水素発電を用いた車の試乗を行った。特に印象に残ったのは、実験用の建物の万全な安全対策だ。水素を用いた実験であるため、爆発する可能性があることから、この実験用の建物は爆発が起こったときの対策がしっかりされていた。例えば、HyTReC棟の壁は25cmのコンクリートでできており、より大きな実験をするCRADLE棟の壁は54cmのコンクリートでできていたり、屋根は壁より比較的柔らかくすることで爆発時壁はそのままで屋根だけが吹き飛ぶような設計にしたりしていた。これを知って、水素の実験の危険性に驚き、それに対する万全な対策に感心した。そして、コストが高く社会から危険だと感じられている一方、環境に優しく使いやすい水素エネルギーが今後社会に普及していってほしいと思った。

SSH 九州 エネルギー 発電 研修旅行 1年

探究部にし阿波班「チームにし阿波」の活動紹介②

2025年8月25日 17時40分

日 時:令和7年8月22日(金)
場 所:東祖谷「祖谷雑穀生産組合」
参加者:探究部2年 國安美樹、1年 藤原朋世・元木真生
 第2回目午前の活動として、ブランド認証品の生産者への聞き取り調査を行いました。東祖谷を訪れ、祖谷雑穀生産組合の元会長・杉平美和さんから、「ゴウシュイモ」や「ヤツマタ(シコクビエ)」の栽培方法や調理方法についてお話を伺いました。その後、実際に畑を案内していただき、傾斜地ならではの農業の工夫を目の当たりにしました。畝と畝の間は作業のしやすさを考慮して広く取られており、土壌には卵サイズの塩基性片岩が多く見られました。また、周囲は鳥獣被害を防ぐための柵で厳重に囲まれており、傾斜地農耕の厳しさと知恵を実感することができました。現地での聞き取り調査を通して、生徒たちは地域の農業の現状や課題、そしてそれを支える人々の思いに触れ、より深い理解を得ることができました。

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以下は、生徒が広報活動の一環として行っているInstagramに掲載した内容の一部参照

「ゴウシュイモ」
平地のジャガイモと比べて小ぶりで、煮くずれしにくいのが特徴です。赤色と白色の2種類があり、傾斜地での農作業ということもあり、ほとんどの作業が手作業で行われています🪏かつては平地が少なく米の栽培が難しかったため、食事の前にイモなどで腹を満たし、ご飯の量を減らす工夫がされていたそうです。「今でも茹でたゴウシュイモの味噌油炒めが一番美味しい」と話してくれた言葉に強い思いを感じました。
「ヤツマタ(シコクビエ)」
アフリカ原産のイネ科植物で、栄養価の高さから近年「スーパーフード」として注目されています。しかし、雑穀の中でも特に硬く、食味が好まれにくいため、東祖谷でも生産をやめる人が増え、10年ほど前には生産者が1人だけになったそうです。そこで組合を立ち上げ、現在はヤツマタの保存に取り組まれています。

SSH 探究部 世界農業遺産 地域課題 ジーニアス農業遺産ふーどコンテスト

SW-ingゼミ「京都大学訪問研修」

2025年8月25日 13時02分

日 時:令和7年8月18日(月)~8月19日(火)

場 所:京都大学理学部6号館他

講 師:京都大学大学院 理学研究科附属 サイエンス連携探索センター 

常見 俊直 准教授

T A :廣瀬孝介、仲俣翔登、藤野大基、伊藤響、溝畑諒人、穐山拓実

参加者:Sコース2年生 31名

 本校SSH運営指導委員でもある京都大学常見俊直准教授のご協力の下、京都大学での研修を実施することができ、Sコース2年生31名が参加しました。

 初日はメンバーの紹介の後、常見准教授から「色」の仕組みや太陽光のスペクトルなどの講義をしていただきました。その後、薄層クロマトグラフィー(TLC)を用いた野菜などの色素分離実験の研修を行いました。原理の説明や実験上の注意を受けた後、指定された野菜の色素分離を行いました。初めての実験方法に戸惑いながらもチャレンジし、慣れたところでグループごとに実験を計画し、結果によって追実験をするなど実験を繰り返しました。更に技術職員の方が液体窒素を使って低温状態での色素の様子を見せてくれたり、光を透かした状態での色を見せてくれたりと日頃経験できないよう貴重な体験をさせていただきました。

 午後からは、実験の内容をまとめて発表準備を行いました。TAのみなさんの助言を聞きながら自分たちの行った実験の意味を考察し、より効果的に伝えるための工夫を時間ぎりぎりまで続けました。今回のプロジェクトでは、生徒たちが効果的でかつ効率的にプレゼンテーションを行うことを目的として、常見准教授ご指導の下CANVAや、Microsoft Copilotを活用しました。更に常見准教授の提案もあり、英語でのプレゼンテーションを行う班もありました。

 宿舎に入ってからも、夜遅くまで各自のタブレットから発表資料をブラッシュアップし、研修中の疑問点をネットで検索したりまとめを工夫したりするなど、2日目の発表に向けての準備を行いました。また、英語でプレゼンテーションを自ら行う班もあり、この京都大学研修に意欲的に取り組もうとする気持ちがひしひしと伝わってきました。

 2日目は、プレゼンテーションの最終仕上げを行った後、グループごとに発表を行い、TAのみなさんからの質疑に答えました。常見准教授からの実験手法は同じでも他のグループと重ならない独自のプレゼンテーションにしましょうという助言に応えて、生徒たちはバラエティに富んだ発表を行いました。更に、TLCの実験を現在本校で行っている課題研究のテーマにどう活かせるかということを考えた班も多く、それぞれが真剣に向き合った内容でした。発表の仕方やデータに対する考察の甘さについて指摘されることもありましたが、データ中の着目点を強調する工夫や、仮説を検証する有効な追加実験を提案するグループが多く見られました。最後の相互投票によって決定した最優秀のグループには、常見准教授から賞品が送られました。

 専門的な助言を受けつつ「計画・実験・考察・発表」という探究活動の流れを経験したことで、その意義を深く実感することができました。加えて、追加実験を計画・実施する中で新しい知見を得たグループもあり、課題研究をより豊かにする貴重な経験を積むことができました。京都大学訪問研修は大変有意義なものとなりました。

未来カフェ(卒業生との自由な語り場)開催

2025年8月25日 09時48分

日時:825日(月)

場所:脇町高校化学講義室

参加者: 12年生(希望者)15名、教職員5

  825日に本校卒業生(現神戸大学経済学部4年)を招いて未来カフェを開催しました。昨年度実施した学校アセスメントアンケート(生徒対象)の結果、「将来に夢や希望が持てない」「将来したいことが決まっていない」「大学には行きたいが何を学びたいかわからない」といった生徒の意見が数多く見られたことから、今年度初めて、夏休みの補習後に気楽な形で卒業生と話ができる場を設定しました。今回、話をしに来てくれた卒業生は、高校時代に同じような悩みを抱え、理系のコースにいながら大学は文系に進んだいきさつがあります。高校時代に主体的に生徒会活動や探究活動などに参加し、様々な経験を通じて自分の進路を切り開いた経験を語ってくれました。また、大学入学後も、海外留学や一人旅、語学力を高めるためにあえて外国人が多く訪れるお店でアルバイトをしたり、積極的に企業のインターンシップに参加するなど、時間を見つけては積極的に行動し、就職活動にも役立ったなどの話をしてくれました。参加した多くの生徒からは、「自分がやりたいことが見つかった」「すぐにやりたいことが見つからなくてもいろいろな経験を通じて見つけていけばいいことが分かった」など、前向きな感想が多く聞かれました。未来カフェ終了後も、卒業生への相談や質問の列が見られ、生徒にとってはとても充実した時間になりました。

未来カフェ

アース製薬による出張授業「ヒトスジシマカの観察・生態・飼育と誘引実験」

2025年8月23日 13時59分

日 時:令和7年8月21日(木)
場 所:本校地学教室およびオンライン
講 師:アース製薬株式会社 新価値創造本部:山田様、加藤様/研究部:有吉様、浅井様、瀬島様
参加者:1~2年生希望者 33名
内 容:
 本校では、アース製薬株式会社と徳島県との包括連携協定に基づく理系人材育成支援事業として、「ヒトスジシマカの観察・生態・飼育と誘引実験」を実施しました。
 まず最初に、兵庫県にあるアース製薬株式会社赤穂研究所 生物飼育室のバーチャル見学を行いました。この研究所は一般には公開されておらず、家庭に関わりの深い100種類を超える害虫を100万匹以上飼育する、国内最大級の研究施設です。オンラインで参加していただいた研究部の方から施設の説明を受け、大量のゴキブリの飼育室や、近年温暖化の影響で増加しているダニ、また飼育方法が確立されていない害虫を一から育てている様子を見学しました。休憩時間には、害虫の樹脂標本や吸血後のマダニの液体標本、本校で飼育しているマダガスカルゴキブリなどに触れ、生徒たちは興味津々で大いに盛り上がりました。
 後半は、グループごとに配布されたヒトスジシマカの生体と簡易装置を用いた誘引・忌避実験を行いました。生徒たちは各自が用意した誘引・忌避効果がありそうなものを用い、実験プリントを活用しながら班で相談し仮説を立て、実験を進めました。各班の様子はタブレットで研究員の方に共有され、リアルタイムでコメントをいただきながら進めることができました。折り紙や保冷剤、歯磨き粉といった身近なものから、四国地方に伝わる民間薬(ホウセンカの焼酎漬け)まで、さまざまな工夫をこらした実験が行われ、研究員の方からは蚊の行動の理由や関連する物質について詳しい解説をいただきました。
 最後には、虫よけ剤「はだまも」の効力試験や、本校OBで現在県安全衛生課に勤務されている方から、感染症予防だけでなく「ワンヘルス(One Health)」の考え方の大切さについてもご講話をいただきました。生徒たちにとって、今後の課題研究や進路を考える上で大変貴重な機会となりました。

アースHP写真

■生徒感想
 今回の授業を通して、害虫や感染症の研究が私たちの生活にどれほど関わっているかを改めて知りました。ヒトスジシマカの実験では、自分たちの発想をもとに仮説を立てて検証する過程が研究そのものであると感じました。また、研究員の方から詳しい解説をいただき、科学的に考えることの重要さを実感しました。将来、課題研究や進路を考える上で、この体験は大きな刺激になったと思います。

■メディア掲載情報
 NHK                https://www3.nhk.or.jp/lnews/tokushima/20250821/8020023909.html
 JRT四国放送 https://news.yahoo.co.jp/articles/e1918f4956baf62c2a989fda767bbcc84c18ad8e

アース製薬 害虫 ワンヘルス 探究活動 SSH

高校生イノベーション選手権 優勝!

2025年8月18日 17時25分

日 時:令和7年8月17日(日)
場 所:徳島大学地域創生センター
参加者:イノベーション選手権一次審査通過の4グループ
内 容:
 10:00 オープニング
 10:15 
ワークショップ前半(目的分析・手法分析からアイデア創出)
 12:15 ワークショップ後半(アイデアの集約と発表準備)
 14:30 最終プレゼンテーション
 16:30 閉会行事

8月17日に徳島大学フューチャーセンターで高校生イノベーション選手権の本選が行われました。

「未来のお祭りデザイン」~祭りをアップデート~をテーマに、予選を勝ち抜いた6チームがワークショップを行い、目的分析、手段分析を通してアイデアを創出、最後には自分たちのアイディアをスキットを交えながら発表しました。外国人が地域の祭りに参加できる仕組みを提案した脇町高校のチーム「焼き肉のタレ」がアイデアの新規性を評価され、優勝しました。

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イノベーション実行委員の大学生の皆さんが各グループをサポートしてくださり、今何を考えるべきか、このテーマの目的は何かと議論を導いてくれたことで、趣旨に沿ってアイデアをまとめることができました。

審査員の先生方から、アイデアに新規性はあるか、自分事として現実味をもって考えられているか、自分の思考の過程を振り返り適切なプロセスを踏んでアイデアを出せているか、などより良いアイデアを出すためにどうすればよいかについてのヒントもいただきました。審査員のお一人の、県西部で観光ツアーを企画する会社AWA-RE経営の井上さんが「こういった手法を武器として使えるようにすることが情報化の時代に必要だ」とおっしゃっており、今回の学びがこれからの時代に求められるイノベーションにつながるよう、活動に取り組んでいきたいと思います。